\ハンディがあっても、自分らしく生きられる場所を知った/
高校生の短期留学 体験談
Hinakiさん
渡航都市:パース
ビザ:観光ビザ
学校:ナビタスイングリッシュ
コース:一般英語コース
夏休みを利用して語学留学を経験されたHinakiさん。16歳で「単身で留学」という大きな挑戦をされました。普段は歩行器や杖を利用して生活をされてるHinakiさんに、パース留学の感想やオーストラリアのバリアフリー環境についてお話を伺いました。
Hinakiさん、おかえりなさい!
早速ですが、初留学の感想をお聞かせください。
●まずは学校についてお聞かせください。初日のテストは難しかったですか?
また、学校ではどのクラスからのスタートになりましたか?
初日のテストでは、筆記試験として、日本の英語のテストでも馴染みのある、「当てはまるものを選びなさい」という出題形式のパートが3つ、英語の質問に答える英作文が1つありました。
スピーキングのテストでは、同じ入学日の留学生と、先生から聞かれた質問についてお互いに話すテストがありました。
ちなみに、テストの制限時間は、選択式、ライティング合わせて1時間。その間に先生に呼ばれ、スピーキングテストは5分程度でした。スピーキングテストに行っていた分の時間は、みんなも呼ばれるからなのでしょうが、追加されないので、選択式の問題をどんどん進めておき、早めにライティングに取り掛かることをお勧めします。選択式とライティング問題の冊子は一緒なので、わからなかったりして飛ばした選択問題はライティングが終わった後に戻れば大丈夫です!
私はIntermidiate(中級) のクラスでした。
●語学学校での授業はどのような内容でしたか?
日本で勉強する、英語での敬語(Could you 〜?)や複数形の作り方、関係代名詞の使い分けの仕方、前置詞の使い分けと定義(in とonの使い分けなど)でした。日本で学習していたこととはいえ、英語で説明された方が日本で勉強していた時よりわかりやすいと思う部分と、日本のように文型(SVOC)で定義しないので、日本で「?」となっていたことが英語で説明されて納得する、ということもありました。
また、「これは日本でこういう風に勉強したものだな」という風に、自分で日本の英語の授業と重ね合わせて考えないと混乱する場面もありました。
●英語での授業に慣れるまでどのくらいかかりましたか?
1週間くらいでクラスの人と英語で話すことにも抵抗がなくなり、その頃から英語での授業での入ってくる情報量も増え、クラスの人とのディスカッション、先生からの質問など、日常生活で英語を使うことに慣れました。ただし、学内で日本人を見つけると少しだけ日本語を使ったりはしました。
●学校やクラスメイトの出身国はどんな感じでしたか?
クラスにはスペイン語圏の人が多かったです。あとはお隣の中国、台湾系の方と日本人が数人、ヨーロッパからの人が1人2人くらいでした。南米からの人が多かったです。チリやコロンビアが合わせて5人くらい、ブラジルから3人くらい、中国台湾系の人が2人、日本人が4、5人だったでしょうか。
●学校で学習をする上で歩行器での移動や学習は問題はありませんでしたか?
教室では机いっぱいに椅子が置いてあり、歩行器を置く場所には迷いましたが、「人数も少ないし椅子をどかしてしまいましょう」と言ってくださった方がいて、そうさせていただきました。
●学校で大変だと感じたことはありましたか?
校内にはエレベーターもありますが、車椅子トイレが1階にしか無く、教室のある2階になかったのはちょっと大変でした。
●学校で楽しかったこと、思い出に残ることはありましたか?
学校に行き始めて1週間くらいで雑談が英語でできるようになったこと。
授業の話だけではなく、お昼休みなどは近くに来てくれたクラスメートと母国の話や、オーストラリアに来た理由などについて話せるようになっていました。
学校を卒業する最後の日には、クラスの人たちが教室でパーティーを開いてくれ、ランチをご馳走してくれただけではなく、お菓子やピザなどを買ってきて、みんなで食べました。
日本では私にとってあまり馴染みのないことでしたが、すごく楽しかったです。
あとは、これは最終日の話ではないのですが、ある日クラスにお誕生日を迎えた人がいて、午後の授業でその人がトイレに行ったと思ったら教室の電気が暗くなり、他の人がロウソクを取り出し始めた。先生も授業を中断したけれど、何も言わないんです。「なんで?」と尋ねたところ、「今日は誕生日の人がいるからみんなでお祝いするのよ」と先生。トイレに行っていた本人が何も知らずに教室に戻ってきたときに、みんなでお祝いしました。日本では授業中に誕生日会なんてあまりに馴染みのないことなのですごく新鮮でした。
卒業式ー様々なバックグラウンドの留学生と共に学べるのがオーストラリアのいいところ!
●学生寮や学校のスタッフは困っているときにサポートしてくれましたか?
私が使っていた寮の部屋には電子レンジがなく、代わりにオーブンがありました。私はオーブンではなく、電子レンジを使いたかったので、受付の人に電子レンジを貸していただけないかとお願いしたところ、「15分したらお部屋に行く」と言われましたが、実際に来てくださったのは3時間後でした。お手伝いしてもらえますが、日本人と時間の感覚が違うので、困ったことがあったらなるべく早くにお声がけしておく事をお勧めします!時間の感覚が違うので、30分くらい遅れてくることは普通です。
●学校までの通学や買い物などで何か不自由はありましたか?また、オーストラリアのバリアフリー環境は日本と比べて違いはありますか?
日本よりもバリアフリー環境が整っていましたので、外出先で困ることはありませんでした。歩道も日本より段差が少なく、雨の時でも歩きやすかったです。
学校と学生寮の間にあるスーパーを普段は利用していましたが、品数が限られていましたので、寮の知り合いの方に駅の近くの大きなスーパーも教えていただいて使い分けていました。大きなスーパーはお菓子やお肉、海鮮などの種類が豊富でした。駅の近くのスーパーではお惣菜をとりあつかっていなかったので、日常生活でのお水などの買い物は通学路途中のスーパーで充分でした。
●お部屋は十分な広さでしたか?お手洗い、シャワーなどは問題なく使えましたか?
基本的には問題ありませんでしたが、外国の方向けのお部屋だったので、キッチンとベッドは少し高さが高い気がしました。ベッドに関しては、私は枕を使わないので、ベッドの横に立てかけておき、そこに登るようにして布団に入っていました。
それから乾燥機の高さが少し高く、私には届かなかったので、乾燥機をかける時には寮のお友達にお願いしていました。
●オーストラリア留学で驚いたこと、予想外だったことなどはありましたか?
オーストラリアは、通りすがりの人すら気にかけてくれ、あいさつをする。日本とはハンディを持つ人に対する待遇が違いすぎて驚きました。
多民族国家なこともあるのか、学校のクラスメイトも、私のことを1人の人間としてしっかりみてくれる。日本で言われていたことが信じられませんでした。少なくとも、生活する上では言葉は抜きにしてオーストラリアの方が快適だと思います。
予想外だったことは、天候のせいなので仕方ありませんが、帰りの飛行機が飛ばず、帰国が1日遅くなりました。終わりが見えてホッとしていた矢先だったので、ショックでした。
●オーストラリア留学で為になったこと、よかったことはありますか?
いろんな価値観の人を自然に受け入れられるようになったこと、ハンディがあっても、自分らしく生きられる場所を知ったことが一番良かったことです。
●最後に...
これから留学をしてみたいという方に経験者からメッセージをお願いします!!
私は2週間の留学をしましたが、最初の1週間は本当に何も聞き取れませんでした。だから最初の一週間は、無理をしないで、学校に行けたことだけでも自分を褒めてあげてください。先生の言ってることも聞き取れなくて、クラスの人ともあまり話せないけど、それでも学校に行った。すごいことです!授業では、無理のない範囲のディスカッションとかがありますから、学校に行けるだけでもスピーキング力は上がると思います。
オーストラリア生活に慣れるまでは日本のお友達に、LINEなどで朝の行ってらっしゃいをしてもらったりするのもいいと思いますよ!少しずつ余裕が出てきたら、行ってみたかったところに観光に行ったり、学校帰りにスイーツをたべたりするのもおすすめ!でも本当に、最初は英語がわからなくて落ち込むと思いますから、慣れるまではテレビもつけなくていいし、英語は挨拶だけ、でもいいと思います。学校に行けるだけでも本当にすごいですからね!気楽にね!
弊社の先輩留学生Nanakoさんと週末におしゃれなカフェに~!
担当コメント:Hinakiさん、ありがとうございました!
はじめての単身留学で戸惑うことや大変なことがあったと思いますが、Hinakiさんの根気と抜群の行動力でオーストラリア留学を実りのあるものとされたのではないかと思います。飛行機が遅れた時は、心細かったことと思いますが、とても冷静に対応された姿が印象的でした。
多民族国家・オーストラリアで、ハンディキャップを持つ人への考え方や対応を見て、居心地よく感じてくださったことはとても嬉しく思います。「自分らしく生きられる場所」を見つけられたとのことですので、今回のHinakiさんの留学サポートができて本当によかったと思います。Hinakiさんの今後の活躍を願っております!!